開幕した女子ワールドカップサッカー。
「FIFA+」から試合のリアルタイム観戦が可能で、できる限り観て世界の潮流を押さえています。
5日目を終えほぼ一巡。ひとまずの感慨を。
◉大会1巡目で感じたこと
1巡目を通し痛感したことは
どのチームも粗ぇ・・
ということ。粗いし、荒い。
女子サッカーは身体能力依存ゴリ押しサッカーになりやすいと先日書いたが、なんか輪を掛けて。だ。
これは試合スピード、選手の技術が上がっていることに拠るレイトファールなど、もろもろギリギリのバランスだろうがとにかく荒い。で、「その中の日本」をみたとき、はっきり言って
大会屈指のクオリティはある
ということを一巡した限り、断言したい。
贔屓目じゃない。昨日までならアメリカと日本くらいよ、サッカー的「クオリティ」を感じたのは。
それと今日登場した、ブラジル。頭脳と技術が繋がってて動きは無駄なくヤバい。カナリアってる。
ドイツは未確認だが6−0スイープ。今大会は「初戦の得点差」でそのチームの品質を測って遜色なく、ドイツもクオリティの持ち主だろう。なので、
アメリカ
日本
ブラジル
ドイツ
だ。あとはFIFAランク上位国、まじで大したことない。イングランド? スウェーデン? 他も観たがひどいわ。まず、
どのチームもシュートクオリティが低い
(し、シュート判断もわるく、枠に飛ばない)
そしてなにより
展開や選手戦術にインテリジェンスを感じない
これはFIFAランク関係なく。
個人的に北欧勢なんて観てらんなかったな。大きいことを利用するだけで足元もなくダーティでさ。
というかね、ホントどのチームも「粗い」のよ。
◉クオリティと勝負は別モノ
で「クオリティ」と書いた。
そう。日本は「クオリティ」は高い。
クオリティとは「知性、IQ、シナプス」と「技術・肉体」の繋がり具合ね。ソレらの要素がどれだけ芝生に張り付いているかでわかる。
CB熊谷を筆頭にダブルボランチ長谷川と長野。
世界有数のクラブで張ってるだけありこの3人は冷静でとくにハイクオリティだった。初戦の5得点はまんま、この大会のポテンシャルを示した。
が今後は先に書いたように「ダーティ」で荒い、ひたすらゴリ押しの海賊サッカーとの戦いとなる。
今は遠巻きに眺めている「荒さ」だが実際それらの国との闘いが待っている。
で、それは問答無用のバトルであることも明白だ。押した!蹴った!コケタ!PKだ、うそ、ずるい!は通用しない。得点は得点よ!の世界だ。
日本の小さいが綺麗なサッカーがどこまで魅せられるか、今後も注目だ。
◉チームマネジメントの大切さ
1次リーグを考えた場合、心配はなさそうでリーグは突破するでしょう。問題はそのあとからであり、タフでガッツの要る荒い試合がつづくはずです。
で、それを見越したマネジメントを求めたい。
あとの2戦(コスタリカ/スペイン)でほとんど全選手を試してほしい。そうでなくとも先ほどの3人(熊谷・長谷川・長野)を休ますマネジメントができるかどうか。トーナメントの駒不足は男女問わず課題だからだ。(贅沢言えば3バックだけでなく4バックも試してほしい、ファールトラブル用に)
そのためにも次のコスタリカも点差を開き、ラクにどんどん控えを出してくれ、なんて願ってます。
最後に。
女子サッカー。世界的にまだ戦術的とは言えず、ここに「ポジショナルサッカー」を導入するだけで一気に敵を出し抜けると想うんだが、まだまだなのかなあ。疑似カウンター(押し込まれてる、と見せかけて一気に打開する戦術)なんて特に有効だと想うんだけどね!
◉日本のビルドアップ
そんな戦術面だが日本のサイドはちゃんと上がりビルドアップ時にバック陣から「ナナメにボールを付ける」ことができていた。これは鋭角であればあるほどクリティカルだが、ザンビア戦を観る限りビシッと決まっていた。
サイド人材のクオリティが勝敗を左右するのは言うまでもないこと。第三戦スペイン戦で日本のビルドアップが機能するかがチェックポイントだね。
というわけでがんばれなでしこ!