涙もろくなったかも、と思う。
なぜなら「デパ地下」に行くと最近のオレは、グッときてしまうからだ。
できるだけ大きなデパ地下。それもエスカレーターで臨むのがいい。
ハイソな化粧品の地上階からエスカレーターに載りこみ地下へ。次第にそのすき間から、華やかな「売り場」のヒカリが見えた瞬間。これこそが、最高潮である。
ありとあらゆるお総菜。
洋菓子に和菓子。
食べきれないほどの、食の大パノラマが目の前に広がる!!
ありとあらゆるお総菜。
洋菓子に和菓子。
食べきれないほどの、食の大パノラマが目の前に広がる!!
「うわぁ・・・・・・」
あるいは
「すごいなぁ水島・・
日本はすごいぞぉ、水島ぁ!」
「おにいちゃん、すごーい、これぜんぶ食べれるん?」
「食べたらあかん、お金払うんや」
「・・・。ことばがでんのぉ。これがぁ日本か・・・」
勝手にオレは彼らを引き連れ、勝手にグッときてしまうのだ。
「ええ、そうですとも。
これがあなたがたが守った日本ですよ」
血 涙。
彼らは、ポンパドールでチョコドーナツを買う頃には消えてしまう。
しかしながら最近行けば毎回、かならず憑依する。あまりデパ地下に行かないからかもしれないが。でも、そんな《彼らとの行進(交信)》はオレの心をその都度、洗ってくれるんだ。
冗談でもなく、それは神聖な時間なんだよ。