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わが心のBlog

by Hiroki Utsunomiya

邦画を彩った女優たち

感想・評論

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NHK-BS「邦画を彩った女優たち 大原麗子」が今日、12時から再放送していた。
30分前に知り、あわてて録画&鑑賞した。
このシリーズは先月、第2シーズンとして4人の女優をピックアップして放映していた。
大原麗子若尾文子太地喜和子倍賞千恵子(以下、著名人敬称略)。
今日大原麗子編を観てこれで、若尾文子編以外の第2シーズン、全てを観た。

僕は市川崑の金田一マニアで、当然「獄門島」の早苗さんが小学生の時から大好きなわけだけど、改めて、そうか、大原麗子が30歳の時の作品なんだなぁ、と感慨深くなった。

生年月日から計算すればそれですむことだけど、とくに今回、「獄門島」が女優としてのブレイクだったこと(それまでは誰でもやれそうなガーリーな役ばかり)を初めて知り、彼女は遅咲きと言っていいのではないか、と感じた。
彼女はその後、サントリーオールドでもお茶の間を席巻し、僕が物心ついた頃には「大原麗子」だったわけだけど、それは本当にアノ「獄門島」の早苗さんがトリガーだったんだ、と感動したのだ。
逆に、あの演技力を誰もが見過ごしていたのか?、とすら思う大原麗子の「早苗」。
番組では石坂浩二が「獄門島」ではまだ上辺だけの仕立てだったが、おはんでは「役者」になっていた、とするコメントは興味深い。が、僕にとっては早苗でも充分、キテる。し、それを引き当てた市川崑との相性の良さがものすごいと思うのだ。存在感がピカイチすぎる。そしてあの瞳の持続力ったら。
「復員船で・・・兄は・・・、何を言ったんですか」! ドンピシャだよ。


番組が語るように、その70年代後期・80年代の活躍後、あまり目立った活躍がなくなっていく。
そこをじりじりと迫ってゆく番組の出来は優れている。さきほど書いたように、彼女は「遅咲き」だと思う。そして、役の幅という意味では「大原麗子そのもの」だったと僕も思う。
年相応の役があることに対してコミットしきれなかった彼女は孤独の時間軸に召し入られてゆく。
大原麗子という花は、たしかに咲いた。
いっとき咲き乱れ、そしてその後も人生は続いた、それはおととしまでのことだった。
いい番組だった。



明日の太地喜和子は、第2シーズンの最高傑作です。 これは11月の衝撃だった。
みなさん、明日のBSはぜったい観た方がいい。 本当に、いいから。