わが心のBlog

by Hiroki Utsunomiya

日本代表を考える2018《後》

さて。お好きなヒトに贈る後篇。長編だ。

《前篇》でベルギー戦を洗い出しました(これ、けっこう書くの大変だったよ)。
それくらい日本代表にとって重要で全ての出た一戦だった。ピッチ上の良さと悪さを《全て吐き出せた》こと。ヨーロッパの完全なる《本気に触れた》こと。これらは大きな財産になると感じる。

ロシアW杯もベスト4が今夜決まる。世界には国と地域で190以上あるが(←調べた)このサッカーの天下一武道会において、もうわずかな国しか残っていない。
そしてどんなに良いチームも、ドイツのように力を出せなかったチームも、そんな、わずか4チームを除いて、解散を余儀なくされ、普段の生活にもどってゆく。

だから、結局。
4年後には4年後の姿しかない、とも言える。なんの約束も確約もどのチームにも一切なく、その4年後の選手たち、その時のチームで戦ってゆく。毎回思うのだが、そんな一瞬の「花火」のような大会。それがW杯だと思う。

そして一瞬の花火だが、結局ここも「経験」がモノを言う世界でもある。
4年後はマッサラなチームだ。が、その国が積んできた「想念」は活かされるからだ。過去に優勝を経験したチームでは、いくらその瞬間の選手たちが「初」であれ、優勝未体験の国よりはるかにココロ構えが違う、ということだ。その意味で歴代チームの歩みはその国の「財産」となる。我々はベスト16という財産を三つ所有し、ベスト8という「ギフト」をまだ、開けてはいない。そしてそんな国もまた多い。今回ドイツを撃破したメキシコでさえ、今の今までベスト8には到達していないのだ。


という前置きが長くなったところで、
日本代表を考える。

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◎くどいようだが1勝1分2敗である

表題通り、日本は1勝1分2敗で終わった。
いや!結果ではなく、プロセス。選手達は最後まで頑張った。最後泣いた。それもよくわかるが、結果と情緒は切り分ける必要がどうしてもある、ということ。そしてそんな切り分けをするファンがいてイイってことだ。ナショナリズムに酔うことは気持ちいい、美談で終えたい。しかしポピュリズムへのアンチテーゼもある。そこで必ず見落とすモノ、目を瞑っているナニカがあると思う。

なので、冷静にデータや結果を見ることも大切だ。
今回の代表も、10人の南米に一度勝ったキリなのだ。くわえて大事なことは、冒頭にも言ったが、もうこのチームで戦うことは一切ない、ということ。「何言ってんだ、だからこそ祭で終えようぜ?辛気くせえなぁ!」ではなく、だからこそ「判例」として蓄積しようぜ?ってこと。

元代表監督・岡田武史さんが同じことを言っているよ。「日本人はファンクション(機能)とエモーション(感情)を切り分けるのが上手くない」とね。言い得ている。

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◎日本はまだまだ挑戦者でしかない

今回「挑戦者」としての態度では、日本はずいぶん「馴れたものだった」と感じた。それはファンクション(機能)としても、エモーション(動機)としてもいかにも「日本的」でキマっていた。
挑戦者として《堂に入った感》すらある。
それに、オレ(!)や多くの国内の論調や論陣を「裏切って見返してやる!」と、これまた選手たちはゾーンに入っていたと感じた。それはそれで彼らへの元気玉となったはずだ。
だからこそ、ここで問いたい。



だが2点取り「追われる」立場に立ったとき、日本はどうだったか?と。




そこには国内の反発感情も見返す仮想の敵もいない
あるのは確実に2点差をつけて、今ここに自分たちのチームと相手の強豪チームだけ、という時に。




そこではじめてピヨったではないか?




「う・・・」と唸っただろう? チーム指揮官も、見ている我々も
向かうべき相手をぼこぼこ殴ってたら、本当に相手がノックバックした瞬間。さあ、どうしたろう?
冒頭にも書いたが、これが経験の正体だ。「判例」として刻むべき点だよ。

もっと言おう。

まだまだ国内向けなんだと思うわ、動機が。
まだまだ気持ちがリアクション(受け身)なんだよ(むろんオレも含めてだ)。キリン様アディダスジャパン様や、ましてや美談にまとめたいほど、国内向けなんだと思うわ、動機が。まだまだ。


挑戦者の立場は気持ちいい。


守るべきモノがないからだ。ある意味マインドセットとしては《楽》だろう。思う存分、ぶつかればいい。が、問題は《それが成功した時》だ。それも《まだ時間はたっぷりある時》だ。
無邪気にぼこぼこ殴って挑戦してたら、相手がノックバック。うわ、勝てるかもしれない・・となった。その時にどうだったか? 勝者のメンタリティはあっただろうか?
ないよね。なかったよね。サラサラなかったと言わざるを得ない。ある意味、



試合の途中で、目的を果たしてしまった



そんなマインドはなかっただろうか? あるいは「勝ちきる」という絵をどれだけ描けただろうか。
それは選手達だけでなく、私たち自身に。
2−0という願ってもない優位を守れず、ラスト25分間で3点取られて負けたのだ。
《前篇》でその内訳は書いたが、後篇ではこんなマインドセットの上限の「今の塊」を書いておくよ。

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◎CKの増加と海外選手

と言いつつ、思考停止の分岐点は程度はあれ、どのチームにもある。だから「持病」とは楽しく付き合って、越えていく。そんな態度でしか越えていけないだろうとも思う。だからこそ認識が大事だ。

この大会で、日本選手たちの成長をまざまざと感じたことも挙げたい。それは

 ① コーナーキックの増加
 ② コロンビア戦でのボール回し←ポー戦ではなく
 ③ 戦術・ハメ方を選手が有機的に率先
 ④ とにかく柴崎岳
 ⑤ 原口・乾・カガワ・長友・長谷部
 ⑥ 一体感※注意:次のテーマ

もっとあるが主に、これらだ。
とくに体感で感じたのが、① コーナーキックの増加 だ。これだけ(攻撃の)コーナーキックの多かった大会なんてなかった。それだけ攻めれたわけだ。その点に、とにかく成長を感じる。
だって今まではホント「雀の涙」だったよ、CK数なんて。だから強くなったな、とフツーに思った。


で、② 〜 ⑤ は本当に、ほんとーに「海外組が成熟した証」に感じた。


いや。Jリーグも応援してますよ?むろん国内から盛り上がってほしい。が、どうしても、どうしても海外組の《海外の経験》がでかいと感じる。
それは、② ボール回し に顕著に現れている。「チミたち来ないの?なら後ろで回してるもんねー」と10人のコロンビアにちゃんと「対話」していた。これが極めて大きな成長だと感じたのだ。

拙ブログ【FORとANDの深刻な差】でも書いたが、サッカーという言語は外国語を基本としている面がある。Jリーグも応援する・応援したいがどうしたって、素養のある選手は海外に出た方がいい
そう痛感せざるを得ない大会でもあった。

勝ち上がれたのはそれなりの「理由」があったとも言える。それが、柴崎を起点とした攻撃陣だ。
4人いれば攻撃は形成できる。サッカーはその4枚の質を競うようなものだからだ。
今回の「柴崎・カガワ・乾・原口」は大会の他チームを見渡しても、ベスト16クラスは充分にあるパフォーマンスを示した。あれだけ、大会前は叩かれたカガワだった。が、顔つきふくめ、

男になったな

オレジャパンはそう感じたし(笑)、アギーレジャパンの申し子だった柴崎が華開いた大会となった。一転、落選したベルギーの久保は原口の活躍をどうか糧にしてほしいと願うばかりだ。
とにかくこのチームが2014年にタイムスリップしたならば、コートジボワールといい勝負をし、ギリシャには余裕で勝っていただろう。日本は少しずつ、ちゃんと成長しているのだ。

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◎「8年周期」なる最終定理、完成!

上記、⑥ 一体感。これは極めて評価が難しい。
「今回はオールジャパンで」とJFA会長はハリルを更迭し、本当に、本当に結果を《出してしまった》こと。ここに対し「はいそうですね」と言えるかどうか、そこはグレーゾーンが横たわり続ける。
結果は出た。がそれでいいのかと言うこと。
これは火事場の急造ジャパンだ。これも大前提だ。数々の問題が、美談の下にはわんさかある。

それにこの「一体感」にしてもこれは邪推だが、たとえばホンダがやたら「おとなしく」なったのも、誰かがどのタイミングかでブチ切れたはずなんだよな。長年一緒の、小さい選手キャプテンが「おまえいいかげんにしろ。走れ。できなきゃチームに貢献しろ」とホンダに言ったはずなんだ(←完全に自分の憶測。しかしそう察する!)。

だってそうでなければあの「一体感」はないはずだから。これは悪い意味で言っていない。それ位ブツからないと、あの一体感ってでないよね?、という経験則で言うのみだ。おそらく、それだけ「自分たちがハリルさんを切った・切ってしまった」という責任感があったはずだと、オレは想像するよ。



で! そんななか! 日本の最終定理



《8年周期で調子いい》
 がついに、QED!
 完成しましたっ!w





もはや日本のDNAとしてカウントしていい定理が完成した! 2002・2010・2018・・。ベスト16に上がるのは8年周期だ。これが、16年間に渡るデータで証明された(!)。


そして! この《公理》も絶賛発動中だ、




《期待値は底辺なほど、本戦は調子いい》




これもDNAと化す。実は2002以外で全て符合する。もう皮肉だし、呆れるがね。
だが、日本人の真のDNAかもしれない。期待値が底辺なほど元気玉が発動・発憤し、またその逆で、期待すると敵が見えなくなり増長する。そんな奇習をそろそろ認めてイイと思う。

繰り返すがどんなに結果を伴っても、どんなにK●SOでも、「もう、このチームはない」。冒頭の通りだ。また4年後は4年後のステータスがあるのみ。
W杯は全くもって、ナマモノの花火だぜ。


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おっさんジャパンと揶揄された今回。
最後は、完全「情緒」で告白していいかな?


はっきり言おう。


ホンダと川島にサヨナラできて、オレは嬉しさに震えているよ。本当に嬉しさを噛みしめている。
やっと。やっとこれで新しく、若返ったメンバーで挑めるよ。 よかったじゃないか、君たちも。
オシム言っていたさ、ベテランほど厄介なものはないとね。「ベンチに座っていることを受け容れられず、それでいて花道を探している」とね。花道ができてよかったな。 じゃあな! ホンダ!


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これを書いてる間に、クソレベル高い、ブラジルvsベルギー戦がやっていた。
この大会の面白さは異常だよ。32カ国開催の最後にふさわしい、ものすごい大会だと思う。(←後記。次のカタール大会までは32カ国開催とのこと。失礼)



ここまで読んでくれてありがとう。では!