わが心のBlog

by Hiroki Utsunomiya

意識、オペレーションと合理化

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AIのシンギュラリティ。
特異点」、人工知能が人間の知性を上回る時。この特異点が、2040年代には確実におこるだろう、とする説が、ある。なにも都市伝説ではなく、世界中で真面目に議論されているわけだが、私も以前からたいへん興味があります。
むろんSF映画のモチーフに度々なってきたものだ。知能が深化暴走し「逆に」人間を支配する。その人間を上回る「特異点」これがシンギュラリティというわけだ。少し古いが、TEDを紹介しておこう。ここにわかりやすいので。


What happens when our computers get smarter than we are? | Nick Bostrom


ニック・ボストロムさんの講義。
みなさんどう考えるかな。
今回、興味深く、しっかりした記事があったので、シェアしたいと思う。参考に載せておきます。


さて。
あなたは

「んなことあるかい!」派?
「いやいやあるだろう」派?


私も「現時点では」という注釈つきで、これから変更があるかもしれないが、持論はもっている。
その周辺の話を少し、しようと思います。

ただ、ディストピアな話しになると思いますので、気が進まない人はここで! ね。

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●切り分けが大事
そもそも漠然と「シンギュラリティ」とワードに惑わされちゃいかんでしょ、と思っています。
根本はなんだろうか?と私なりに考えた場合、


「意識」をもちうるかどうか


でしかない、ように思う。


演算と意識


この切り分けをまずしなければいけない、と私は思うわけだ。



●演算はぶっちぎる
で、演算処理能力はもうそりゃ勝負は見えてますよね。ぶっちぎりでAI&コンピュータの勝利だ。
柵のある、ゲームとして捉えた場合、とっくに将棋も、囲碁さえ人間アウトだ。日進月歩でもある。


オペレーションとその合理化


において、AIは無類の強さを発揮するだろう。
この点は非常に大事なことに思う。


●意識の問題は別
で、それがすなわち「意識をもつ」ではない。
意識にはたとえば「将棋が将棋である」という「認識」が必要となる。また「将棋ではないものはなにか」など差異が必要だし、将棋を差しているとき大地震が起こったら私たちは迷わず逃げるだろう。または「逃げるか」「勝負するか」判断することができるのが、意識だ。

これらは計算だけではない。
経験だったり、非常に多くのデータが必要だからだ。データという言葉では表せないくらいのね。

とにかく将棋の「」ではAIは最強だ。
しかし将棋「かどうか」を判断することは、たぶん、ムリではないかな。そんなに「意識」って生やさしいものじゃないと私は考える。



●意識をつかわない私たち
「オペレーションと合理化」に最強最恐であるAI。
それが意識をもたずとも、問題点は山ほどあるだろう。なぜならば、私たちの生活の大部分って


オペレーションと合理化


だからだ。はっきり言って


「意識」のでる幕が、普段の生活でどれだけありますか?


と私は問い直したい。
かつその「意識」はオペレーションに代替してしまうものがほとんどではないか。例をあげると、


「ちょっともう、掃除しなさい!」(意識)

「んー。わかったー」(ただの返事)

 子供、ルンバを起動(オペレーション)


簡単な、毛ほどの意識など「オペレーション」に駆逐されていく。これが「意識」を語る上での盲点だと思っている。意識にも「」があるからだ。そもそもこの親子の意識の質は高いと言えるだろうか?
小さなたとえの流れで言っても、


そのうち業務用ルンバが
清掃員の仕事を奪ってゆく


ということにつながるわけだよね。
そもそも「オペレーションと合理化」。これって、経営者は飛びつくほどのビッグワードなわけよね。経営者目線でいえばAIの発達は本気でカモンだ。
で、実際そういう時代になりつつある。・・とはなにも私が言う必要もなく、だが。



●その意味でのシンギュラリティ
そういう意味での「特異点」はぶっちゃけ、めちゃくちゃ早いだろう。10年? いや5年もしたら、どうなっているか本当にわからない。なんたって、


オペレーションの秀才


なんだよ、AIは。で、ほとんどの仕事は


「オペレーションになっていませんか?」


とここで言いたいわけ。(勘違いしてほしくないがこれは反語だし、皮肉をこめて言っているよ)
で、今「シンギュラリティ」として本当に問題にされているのは、そうして「人生なんて、ほとんどがオペレーションだよね」とゲーム理論で割り切ってしまい、割り切られてしまい、大きな組織がAIをメインのブレインにしてしまうことだ。その意味で言えば、我々は完全に支配されるだろう。ということ。


言ってる意味、わかるかな?

もう少しつっこんで書こうと思う。


●ヘタな「意識」は計上されない
上記の通り。
ヘタな「意識」はカウントされない時代になってゆくよね? と導き出すよ、オレとすると。
ヘタな意識って言うと語弊があるが、大抵の意識・不用意な意識はオペレーションの餌食になる。
さきほどは「掃除」という「ミクロ」な例だった。
大きく意識を必要としない生活が大部分であり、そこはAI技術にとってかわるだろうと言っています。
でね? それと同時進行で、


「意識」こそ本丸としてジャックされる、だろう。


ということ。で、そっちの方が怖い。シンギュラリティなどより、はるかに怖く、かつ身近だ。
つまりGAFAだよね。FacebookSNSなどに私もみなも惹きつけられるわけだが、これも完全に


我々はオペレートしているようで、されている


わけだから。この辺りはドキュメンタリーなど色々でてるから詳しい人は詳しいでしょうけれど。
詳細は割愛しますが人のもつ「意識」自体は研究され、ナメられ、利用されている。ということ。
SNSを開く行為は科学的に「ギャンブル依存症」となんら変わらない電子が脳内を駆け巡っている。
怖いことですよ。ヘタな意識は支配される時代。抵抗したくもなるが冷静に考えてそうなっている。

で「ヘタじゃない意識をお互い拾っていこうね」という「軸」ももう一方であるんだけど。その質の高い「善」なる意識は今日は少し置いておき、今日の結論に向かっていきます。
(なお、私は「ヘタな意識」もそれがヘタとわかっていることが良い意識だ、と思う派です)



●世界平和に必要なことは?
Siriに訊くまでもなく、おそらくオペレートと合理化の秀才AIなら、世界平和にもっとも必要な事は、


人口削減


と答えるだろう。
地球上で環境破壊するのは唯一、人間だから。有限「地球」サステナブルを考え、合理化で言えば

「ニンゲンガ モットモ フゴウリ デス」

とまともなAIなら即答するだろう。
「TENET」でもケネスブラナーがうっすら漏らすが、今の全世界規模のアジェンダがそうだよ。

しかし我々はどうだろう?
そうとわかって、自分に引き金をひけますか?



●ヘタな意識と真っ当な意識
さきほど「ヘタな意識」と言ったが、本当にそういうことだと思うんですよ。
「シンギュラリティ」だのに怯える大元を辿れば「自分は失職しないだろうか」に集約されるはずだ。
が、本当にAIにしてみたら、失職?
いやいや、それ以前に、

「アナタノ イノチ ガ アブナイ デスヨ」

なんですよ、きっと。苦。
で、この問題は先に進めない。怖いだけなので。

話を素面に戻すと未来の仕事だ。将来なくなる仕事ランキングなどあるわけで、そこを考えていく。
けれどそこも、残念ながらどうしても未来図は


大量の失業者と、大量の求人広告


になってゆくのではないだろうか。
これも皮肉をこめて言っているが、オペレート系の大量の失業者にあふれ、同時に、


オペレート以外ができる
ヂアタマの優れた人材


切実に募集する構図が一方で見えてくる。


言われたことをする人材はもう、
ゲップがでるほど たくさんいる・・

必要ないのだ・・と取締役は首を振る・・

で、人事は拡声器を持って人材を探すんだ・・

募集に応じる多くはやはり不適合で弾かれて

街ではその拡声器の声が鳴り止むことがない


・・・。


普通に実際もう始まってるストーリーだろう。
そこに必要なのはヂアタマ。「切り開く」頭だ。
たとえば567のこの状況。
我々一人一人のヂアタマが問われているよね。今までなかった難問に挑める人材が必要になるよね。


今日は問題提起だけ。
未来の人材篇は(偉い立場でもないから)たぶん書かないけど、詰め込み暗記型人間はやばくなっていくことだけは明白だろう。
ナッシングバット・思考脳だとおもうよ。それとその思考を実行するカラダでしょう。


以上、シンギュラリティから徒然と書きました。
ここまで読んでくれてありがとう。
では!