わが心のBlog

by Hiroki Utsunomiya

たびのおもひで III のと




すっかり経ってしまったが、一応記録を。
9月下旬、能登七尾市和倉温泉に3泊したのだが


いい。


なにがイイかと言うと「温泉街」。その風情が好きだ。今は亡き祖母が「猿ヶ京温泉」で昔商売をしていて、ごくたまに行ったからか「温泉街」そのものがどうやら自分は好きだ。

温泉街の良さはその「ムラ」を感じること。1箇所に凝縮している感覚がたまらない。
で、たいていそんな「ムラ」には一つ、フラグシップというか「モンスターホテル」があるものだ。


これがまたいい。


伊東にいくならハトヤ、のような感覚である。
和倉温泉も「加賀屋」というフラグシップが在り、また巨大だ。夜なんか、宿泊客を客室へ運ぶエレベーターがビッカビカに光っている。「我々がナンバーワンである」とその存在感を誇示する姿は潔く、温泉街に行くならその土地ナンバーワンのモンスターホテルがオススメだ、とオレは言いたい。
和倉温泉は加賀屋だ。


・・って、たった今調べたが、
こんな風に書くのが愚かなほど、加賀屋って高いのな! ちょっとびっくりする料金だ。
でも外から眺めてもいい旅館でした。

www.kagaya.co.jp



オレは、と言うと格安ホテルですよ。
ラグジュアリーさより迷いなく「日数」を執る。だから3泊できたとも言え、即決ですよ。

なお一般の旅行上の、情緒・概論のはなし。
個人的には「2泊3日」と「3泊4日」には大きなおおきな差があると想っている。むろん「1泊2日」や「4泊5日」も個性があるが、ボリュームゾーンとしての「2泊」か「3泊」かの違い。

この違いは、あるよね。

つまり今、旅の「退屈感」の話をしている。
「2泊」でその土地への退屈は決してないが、もう1泊することによる「退屈感」のアリナシ。

この味わい深さよ。

スマートに「いい想い出」だけを残し、その土地に未練を残しつつあとにする・・のか、無目的にもうちょい連泊した先の「どこいこう」「なにしよう」を狙うか。で、後者がオレはなんとなく好きだ。
言わば、その「メイクしづらさ」が魅力で、日数が多くなればなるほど旅独特の「退屈感」が増え、その代わりその観察眼の「解像度」も増しオリジナリティあふれるように想う。

もっとも週末にねじこむのみ・・月曜から仕事、など各人都合は様々でしょうが、概論として、ね。
目が馴れた先の光景もまたあはれなり、である。

以上、我想う旅・ガイロンでした。


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前置き長くなりましたが、そんなで初日。
これは家〜能登半島 ON CAR。
朝は徒に時が過ぎ、ほぼ9時出発(←あるある)。和倉温泉についたのが19時頃。650キロの移動、10時間か。これはかなりのんびりペースだが、それは


・いちいちサービスエリア寄る。
・とちゅうPA(松代)で寝る


というね。
爆速でギュンギュン行けばもっと早いだろうし、朝も6時台など健康的に出発してたら話は違ったが。
なんたって「ひさびさ」すぎて痛快ウキウキだ。


もったいないからいちいちサービスエリアに寄る


ということしてた。笑。いや!「常にアップデート」の精神ですよ、ええ。スタバやタリーズが出店するのは上里までかぁ・・などかなり(どうでもいい?)知識の更新をした。



そんなで関越 — 上信越自動車道
群馬県横川SAにつくころにはお腹いっぱいで「峠の釜めし」はスルーという事態に。笑。

それにやはりA面とB面はあり、J-Waveが途切れだす横川SAを過ぎると、SAやPAもなかなかこぢんまりと渋いものとなっていく。それと、いちいち寄ってて時間が過ぎていったので(当たり前だ。)その後SAをスルーし能登を目指すことになる。


なお今回、カーナビアプリを初運用した。
カーナビ「アプリ」はグーグルとYahoo!が二頭だが(←今回調べた)、Yahoo!ナビ、とてもいい。

まあ、便利だわ・・。

もっとも。どのみち自分がどこに居るか、そのプライベートは丸ごと彼らのビッグデータに取り込まれるわけだが。それにこういう時「やりよる」からタブレットも手放せない。くそー。テクノロジーめ。
「寄り道」設定ができないなど不便はあるので、ケンウッドなどハードウェアカーナビの方が盤石だということは念のため伝えておきます。



これは高坂SA。言わずと知れた関越の「最初」または「最後」のビッグエンターテインメント施設。
写真の「蓮の花」で朝の白湯メンきめたよ。


今や絶滅の、モニターがせり上がるわがインダッシュカロッツェリアと現代利器の図。
ハード好きのオレとしては複雑な気分もあるが、ナビアプリは選択肢の一つだね。なおインダッシュのこいつは何年も新しい地図を知らない。


こんな横丁が温泉街の一つの醍醐味だろう。
酒の呑めないオレだが、もうそのへんはソロの「プロ」として慣れっこだしなにより雰囲気がすき。
おでん屋「まちこ」さんおいしかったです。





二日目ながら和倉温泉総湯。朝風呂ですよ。
総湯にかぎらずこの一帯には「足湯」が置かれているのが印象的。で、肝心の湯なんだが、入ると



温泉の匂いがした・・・



当たり前なんだが(笑)温泉の匂いがしたのさぁ!
そして小生はこう思うに至るのさ、



スーパー銭湯ばっか入ってちゃ、いかんな」



と。
それくらい本物の硫黄の匂いを久々浴び、当たり前のコトを当然のように思ったわけさ。スーパー銭湯ばっか入ってちゃ、だめよ。



またねぇ、
シャワーがレバー式なんだわ。



ポンポン押す、時間制限じゃねえの。
わかるこの意味? そんなところに感動する。

ああ。「豊か」とはこういうことを言う・・。

こんなところにも源泉掛け流しのリッチな立地と、我ながら関東人のちまっこさを感じたのさぁ。旅には地元ならではのリッチさが当然のようにあり(それは食べ物かもしれないし自然かも知れない)、もしかしたら自分たちまで気づいてない魅力があるのだろうと、ふと思うのでした。



気長につづきを書きます。