7月9日。JFA(日本ファッ●ー協会)は東アジア選手権E-1に向け、代表招集選手を発表した。
GK
山根視来(川崎)
車屋紳太郎(川崎)
谷口彰悟(川崎)
菊池流帆(神戸)
酒井高徳(神戸)
チェイス・アンリ(シュツットガルト)
西大伍(札幌)
長谷部誠(フランクフルト)※監督兼
MF/FW森岡亮太(シャルルロワ)
宮市亮(横浜)
家長昭博(川崎)
大島僚太(川崎)
江坂任(浦和)
遠藤渓太(ウニオン・ベルリン)
高萩洋次郎(東京)
東慶悟(東京)
松木玖生(東京)
荒野拓馬(札幌)
鈴木唯人(清水)
北川航也(清水)
武藤嘉紀(神戸)
鈴木武蔵(ガンバ)
以上25名。
記者団がざわつく中、日本代表監督オレ・マイセルフは席に着くと、静かにこう語った。
「グレイト・ジャパン・アゲイン。」
記者団が静まるとマイセルフはさらにこう告げた。
「グレイト・ジャパン・アゲイン。」
そして聴衆の一人一人の瞳を見るとこうも語った。
「グレイトジャパンアゲイン!グレイトジャパ」
いや、もうわかったから。
そう誰もが思ったとき、インタビュワーが間に入り会見が始まった。
———(帰りた・・)なにか付け加えることは。
オレ「うむ。グレイト・ジャパン・アゲインだ。見てる人をワクつかせる我ながらシブク、そして時に【胸アツ】な人選をした」
———で?
オレ「で? 君はなにも感じないのかね? 宮市、家長、森岡、西大伍など代表で不遇を囲った選手たちのミラクルを見たいと思わないのかね?」
——しかし酒井も長谷部も代表引退しています
オレ「サプライズだ。彼らにとって寝耳に水だ。そしてこう思うのだ、もうひと花咲かせてやっか、と。しかも長谷部に至ってはほとんど監督だ。手がかからず若手への刺激ともなる。高徳も同様だ」
——若手? みなベテランのようですが?
オレ「リストを舐めて見てもらっては困る。彩艶、アンリ、松木、鈴木唯人と各ポジションにしっかり若手も置いてある。彼らの刺激になるだろう。なお特に、松木クリウに私は注目している」
——というと?
オレ「彼は天狗になりつつあるからだ。だからそばにおき、しばらく見たい。彼は早く海外に移籍し、早いとこその鼻をへし折られ、井の中ではなく大海の大きさをしるべきだろう」
——(たぶん自分から話しだすだろうな、こいつ)
オレ「いいだろう。今回私からはあまりやらない「4−3−3」で布陣を考えた。それが君達にもわかりいいだろうからだ。4−3−3の特徴は「とにかくアタマを使う」ということだ。愚かでは対応できない。そして同時に「胸アツ」でなくてはいけない。この布陣はワクワクするぞ、スタメンはこうだ!」
FW 宮市 江坂 家長
IH 大島 森岡
DMF 西
DF 酒井 長谷部 アンリ 山根
GK 西川
白板にこう示すとオレジャパンはまくし立てた。
オレ「緒戦はこれでいく。ポイントはピヴォーテ、アンカーに位置するは西大伍だ。本当に4−3−3のアンカーはIQが高くないと務まらない。同時に降りて3バックの陣形を作れる人材でなくてはならない。そこで日本のフィリップラーム、西に任せる。当然中盤の3枚はジアタマのいい選手を選ぶ」
オレ「それにだ。両翼は家長に宮市だ。何年ぶりの代表復帰だと言うのか! むろん森岡や武藤も同様だ。これを胸アツと言わずどうする? 森岡と遠藤渓太にはオフシーズンだが来てもらうぞ」
オレ「なおキッカーは西川周作だ。チラベルトと化してもらう。まさにロマン仕様だぞ? また前線は北川にしろ鈴木武蔵にしろ「思うことアリ」だろ。彼らがこのシリーズ、発憤することは必至だ」
オレ「こうして3試合をイリュージョンする。全ての選手を出すよ、ふふふ・・ハッハッハ!!」
気持ちよさそうに勝手に会見の席を立つと、オレマイセルフは退席する刹那、こう漏らした。
オレ「しっかしサイドバックが手薄だな。すまんに。私のスカウトが足りないだけで、可能性に充ちた選手ばかりだろうがね。それと本音を言おう」
と最後にこう残し、会場をあとにした——。
オレ「本音を言おう。E-1はアンダー世代でそっくりやればいい。だって今年のW杯になんの関わりもないからだ。「ある!」なんてウソだろ? あの監督なんだからな。Jリーグは佳境だ、どの球団も主力を出したかないのだよ。今回のE-1はそんな半端な立ち位置にある。であれば! アンダー世代だ。未来の礎にすればいい。ふふふ・・ではごきげんよう」