わが心のBlog

by Hiroki Utsunomiya

日々の記 220608《ブラジル戦》

二日前、月曜日。
キリンチャレンジの親善試合でサッカー日本代表はブラジルと対戦した。少し書く。


●ブラジル戦の感想!
サッカー好きとして「ブラジル戦」はたまらない魅力だが、もとより「親善試合」でありもっと言うと「興行試合」なので、キリンチャレンジにたまにくる強豪国に「勝つ」または「善戦する」=「日本すごい」「日本世界互角」「日本可能性ハンパない」という論調は軽くスルーする立場をオレは執る。

が、FIFAランクナンバー1の国、ブラジル。
当日のセンセーションを言えば



「ブラジル、ちゃんとやってくれてるなぁ・・」



という感慨は試合中持った。大抵はバカンス気分で六本木で調整するのが常だからだ。それと



ファール多すぎJAPAN



ということかな。
しかしこれはそっくり本戦のシミュレーションとなった。つまり、本戦もこのようにファールしまくるイメージを我々も想起したはずだからだ。

強国をとめる手段=体当たりとなり、ファールが重なり、危険なエリアのフリーキックあるいはPKを「献上する」。そんな本戦の未来予想図が浮き彫りとなった。PK献上のち一点先制され、フリーキックから混戦で二点目を取られる・・ありえる未来だ。要するにセットプレイでなんとなく、しかし確実に「チカラ負ける」W杯グループリーグの図、だ。そうして太鼓持ちのマスコミはこう書き立てるのだ、

「善戦」
「惜敗」
「ドイツ指揮官「日本は強かった」」
「スペイン選手「日本には驚かされた」」等々。

ふーん。
でも負けたじゃん1勝も出来ずに・・。みたいな。
それくらいリアルな敗戦への道筋がブラジル戦に見て取れた。このことだけでも充分成果ではないだろうか。



●攻撃のデザインないJAPAN
もう森保氏に何を言っても仕方ないことだが、どこで囲みどこで奪って、どう展開し点を取るのか、デザインのないジャパン。「負けたくない」から「どうしたら勝てるか」に転じて欲しいがそのような「攻撃的な」監督でもなし。

チャンスがなかったわけではない。
「面白い時間帯だ」
と思ったのがPK手前の時間。
お互いオープンになり、面白い、わからない時間帯が確実にあった。が、その「面白い時間帯」を制したのはブラジルだった。案の定日本のファールトラブルでね。あそこでどれだけガマンできるか、でしかないが。

命令「とにかくがんばれ」ーーそんな「気合い大作戦」もブラジル戦が未来予想図となった。



●久保と南野
大迫包囲網がそろそろ一段落し、南野と久保の処遇が今もてはやされている。
南野は「適性ポジション」について。そして久保は「・・・」についてだ。

南野は左ウィングを代表では任されている。が、機能しているかといえばギモン、という意見が大半を占めている。しかしリバプールでも同じく左のアタッカーだ。言い訳はきかない?

ーーいや、そうでもない。
・・が、このジレンマもよっくわかる。


攻撃ではウィンガーなんだからドリブル? 残念だがそういう選手でないことは皆も承知だろう。現にリバプールではクロサーではない。ドリブラーでもない。要するに南野は


香川のような「惑星」タイプ


である。だから処遇に困っている(森保Jは)。
香川も世界的選手だった、が、彼一人で輝くことはなかった選手だ。この特性の線引きは重要だ。
惑星と恒星。恒星とは「自分で光れる」選手のことだ。むろんどのチームも欲しい選手層である。しかし南野はシャドーであり「惑星」だ。もっと言えば


然るべき指揮官の下、光り輝くうまい選手


と言えるだろう。
攻撃に関してなんら哲学のない森保監督の下で輝く選手ではない、とオレは断じる。
ワンタッチプレイヤーであり、本来はワントップか、シャドー気味のツートップが彼の適性だ。
現にクロップ率いるリバポーでは彼が入るとシャドー気味のツートップとなるーーこれが「クラブチーム」の正しい姿だが残念ながらそんなオプションと考えは日本代表には皆無だ。
なので南野は「浮く」べくして浮くわけだ。適材適所というコトバが身に染みる選手なのである。


久保は・・・
もうこれはデータから明らかだが、今季ラリーガに29試合出場し、1ゴール0アシストで終えた。


この数字は痛恨すぎる


と看てなんら差し支えない。アシスト数0・・。
攻撃を主とする選手で、充分すぎるほど出場時間も与えられた中でのこの年間成績はまじで戦力外を指し示し、本人も痛感していることだろう、



「オレ、今、ヤバいくらいヤバい・・」



と。日本代表デビューから2年強。
最年少ゴール記録を期待されたのも久しく、まだ一本も代表でゴールを挙げていない
実際彼は、シュートがまじでヘタだ。
序列の低下を彼自身、相当悔しがっていると察するし、どうか頑張って欲しいものだ。
だってそもそもスペインラリーガでスタメン17試合ってすごいんだし、まだ21歳だ。けっぱれよー。
それこそユー。恒星になるんだよー。


そんなこんなをもとに10日にあるガーナとの練習試合を注目するのも一興かと存ずる。では!