わが心のBlog

by Hiroki Utsunomiya

東京オリンピックを考える

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あまりにも伝説な、アキラの予言

 

【筆者注:3月25日延期が決定。これはその二日前23日に投稿した記事です】

 

コロナ影響下のオリンピック。
結局日本人の関心は「やるのか?」だろう。
「コロナ慣れ」や「自粛疲れ」など。
まあホント、2020年3月下旬の今があるわけだがちょっと考える。東京オリンピック

なぜかって?
巷の世論があまりにも軽率に想うからね。
これくらいの「ホネ」は理解してからでないと話にならないと想うから。続ける。



◎日本の裁量権はどれくらい?

まず。
パワーバランスとして「果たして日本側に裁量権があるのか」という問いは重要。
NOCと東京都だ。
彼らとIOCのバランスを鑑みることが肝要だ。


まあほとんど「答え言っちゃってる」タイトルの記事をシェアした。笑
が、ここに詳しいよ。
項目7)に裁量権のことが載っている。

(7)IOCからのみ契約解除と大会中止が可能

今回のパンデミックのようなことがあっても、契約を解除し大会を中止する権利はIOCのみが裁量を持つということが、第66条に書かれています。また、2020年中に大会が開催されない場合にも、IOCが解除できる旨が書かれています


上記にて以上!だよ。はい、以上。おしまい。
とにかく「裁量」としてIOCのみが中止や延期を決められる。日本はただそれを受け容れるのみだ。
NOCにしろ、東京都にしろ、だ。裁量権はない。

シェアした記事は他もタメになること書いてあるから、ブーブー言ってないで知識入れた方がいい。
ほとんど代理店の言いなりで、我々日本サイドは「ただのハコ」でしかないことがよくわかるよ。
それも「おもてなし」はなんと!義務化までされてるんだわ(この記事ドン引くからオススメ!)
それで取ってきたから契約化すらされている。ね? もろもろK●SOでしょ?



◎中止時の賠償金について

さて。本当に哀れなあわれな「不平等条約」は賠償金にも及んでいる(余裕で)。はっきり言って、この点掴んでなかったり、想像すらしていないシロウトな言動が多すぎるのでこれまたシェア。


もう哀しいまでに不平等条約のオンパレードなんだが、後半に重要なことが書いてある。

万が一、東京オリンピックが中止になり、賠償金の請求が行われた場合、IOCの請求を拒否することは事実上不可能です。
東京都と日本政府が連帯して賠償する義務を負います。

(中略)

現実的に考えれば、むしろスポーツ選手や観客のことを思った英断とも言えるため、IOCが中止による賠償請求を行うとは思えません。

しかし、あくまでもIOCは賠償請求の権利を持っているため、可能性がゼロだとは言い切れません。

 

要するに中止になったら、IOCから賠償金請求ある(かも)よ。いや、請求するよ?と言っている。
「こっちがIOCに請求したいわ!」
ってのが国民の想念だろうが、これがザ・契約だ。

言っとくがオレだって嬉々として書いてないよ?

だが、IOCマウントポジションの完全なる「ハコものビジネス」の様相であることをまず理解しないとイカンだろうさ。とにかくこの条約を「御意」として13年、NOCは開催を踏んだくってきたわけだ。「おもてなし」と「原発はアンダーコントロール」と言い切ってね。御目々をドルマークにしてさ🤑


◎哀れな日本の立ち回り

裁量権」と「賠償金」を念頭に入れるだけで、政府のこの1ヶ月の振る舞いも理解できるだろう。
自民党と安部さんを攻撃するのは勝手だが、彼らだって不本意だろうし、誰だって望んではいない。

「日本から辞退し、イニシアチブを取るべき!」
「誰も望んでない。即刻中止せよ!」

なども聞こえてくるが、
それができればすでにしてるんだっての。
日本から(かっこよーく)辞退したら?



「はいはい日本君。言ったね?
 君が言ったんだよね?

 はい、これ。賠償金の請求書」



IOCからの責任転嫁がドンと待っているわけだ。だから是が非でも自分から口が裂けても言えない。
これがこの1ヶ月の実体だっての。
もう言うなれば、日本はブラック企業の中間管理職だよ。それも上層部はリストラしたがってて「いじめ」られてる課長さんなんだよ。このウラ(賠償金)を理解しない限り全ては空論だって。OK?



◎選手について考える

選手はこういうとき無力だ。今、情緒を考えずに言ってるよ。情緒的には同情もむろんある。
が、情緒を切って考えると「ただのキャスト」でしかない、とも言えるだろう。

一方で彼らは「選ばれたい」。
とにかく出場したい。本場で競いたい。
なので、本音はなにも言わない。
粛々と、決定を待つ。
これが通常の「キャスト」的姿勢だろう。現に彼らの言葉はさほど聞こえてこない。政治的態度を取った選手がどうなるか、NFLファンなら肌身に沁みてもいるだろう(元49ERSキャパニック選手等)。

ただひとたび出場すれば、自分も挙げた事のない重量のバーベルを本番で挙げてみせるんだ。
これが、選手たちの矜恃だ。彼ら鍛え上げられた「キャスト」たちが観衆に感動を確実に届ける。
その感動性に対し、言うこともなにもない。

ただ「中途半端な開催」はセレクションも大して成されず、出場機会を狙う二流選手たちの大会ともなるだろうことも予想できる。この点も情緒ではなく機能的に付言する。



◎ふたたび政治サイドへ

コロナ禍とほとんどヤクザのような契約に涙ぐましいまでに「時間稼ぎ」したこのヒト月の日本政府。
その粘り腰の甲斐あり(?)フィクサーIOCが「延期かな・・」と傾き出したのが今日ビの流れだ。

IOCの挙動を看る。
と、この2週間ほど、バッハさんは「WHOの決定にしたがう」と主権を放棄してみせたりもした。
が、この間も闘いだったはずだ。
どんな闘いか? ——金にまつわる闘いだよ。


「誰が責任とる?(日本とWHOに取らせろ!)」
「どこから金を引き出せる?(日本だ!)」
「我々が最も損しないやり方は?(日本だ!)」


日本政府が国民に対しそうであるように、
本家ヤクザなIOCも徹底的に試算し戦略を立てまくったと容易に推測できる。


「我々が1円も負債を抱えん状態にしろ!」


賠償金など死んでもイヤな日本も負けじと(?)粘り腰で時間を稼ぐ間に、国際的選手団が(半ば呆れ)「延期しませんか?」と言い出した、それが今日の姿だろう。


もっとも今日、23日。IOCNOC、国際選手団ともに「延期」希望を発表した(匂わせた)。
この「口裏あわせ」は気になるっちゃ、なるが。つまり今、水面下でのロビーははげしい。
このロビー活動、日本も大いにやればいい、というか必死だろうと思う。先日、G7電話会議の安部さん発言も当然その流れで看た方がいい。外交の見せ場だよ。



◎それでもあなたは中止を叫ぶ?

中止か延期か。
3月23日現在。まだはっきりとは言えない。
が「延期」に裁量権ホルダーは向かったようだ。


いつになるか?
今年の10月体育の日?
来年?
いや、2年後に冬期と一緒?


オリンピック憲章に照らし合わせれば、年内が延期の期限らしい、というのはある。「隔年で冬期」が憲章のレギュレーションにはなっている(参考記事)。だが、今回は例外措置もありうるかもしれん。

それらはまだわからない。

わからないが、今までの動きを見る限り結局「もっとも損しない」落とし処を彼らは探るんだろうし、結局IOCにしか裁量権もない。日本は日本で国民の税金搾取で損害を補填するんだろうし(やだ)。


ホント、なんなんだろうね。


一つ言えることは、
中止だけがもっとも「損をする」という計算式が彼らにできあがったのだろう、ということ。
もう一つ言えることは、
中止を叫ぶ人はカラクリをわかってなく情動的すぎだぜ?、ということ。これがこのブログの結論だ。


オレ?
オレのステートメントは何年も前からなんら変わっていない。機会あれば、今度言います。
それではみなさん、ごきげんよう