わが心のBlog

by Hiroki Utsunomiya

雨と砂とエントロピー

今日はすこし気の滅入る話。つれづれと。

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台風15号

台風15号のあと、千葉の房総エリアでは停電など災害が続いた。多くの家屋も損害を被った。
コレ級の台風の度に、今住む祖母の家のどこかが壊れ修復を余儀なくしてきたのでオレもよくわかる。



日本中、ガタがきているな



と。
建具。不景気などと言うとおそらくずっとそう。
日本中には「だましだまし」生活している人が多いのだと想う。家屋それ自体も例外ではない。
だから大きな台風がくるとやられる。建具的に。だって今まで「だましだまし」なのだから。
なんか、


日本中、そんなガタがきている


と感じる。
吹けば飛ぶ。そんな状態なのではないか。
バングラデシュなど洪水になると村が陥落するように、日本もそのうち・・
って大げさだろうか? 現に毎回こうだから。

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サハラ砂漠

水害
・・と言って砂漠を想う。

砂漠はこんどは雨が降らなくて困っている
当たり前だが、これもよく考えると不思議だ。
乾燥していると、その空間だけが乾燥するのではない。これも当たり前だが、上空も乾燥する
上空も乾燥していると、これも当たり前だが水蒸気が起こらない。そうなると雲ができないんだ。


雲ができないと、雨が降らない


あほかオレは。というくらい当たり前のコトに先日あらためて気づきハッとした。つまり、砂漠の乾燥は蒸気や天候の変化すら寄せ付けない
これをアナロジー(比例・類推)で考える。


ヒトも乾燥すると心が砂漠化するだけじゃない
上空(周囲)に雲すらできないんだよ?


と。怖い話だよ。ヒトにたとえるなら。
雑草でもいいから心に草木(臭き?)を、だ。潤いのある生活をしよう。



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1990年のドバイ

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2003年のドバイ

砂漠ときて、今度は「」だ。

サンド・ウォー
と呼称されるくらい、世界中で砂は貴重にして安価な資源だ。知ってますよね?
建設業ならマストな見識だろうが砂のビジネスはエグイ。用途は主にはむろん、コンクリートだ。
コンクリートに使われる質の高い砂は世界中で掘削される。一大ビジネスにして大問題でもある。

川砂海砂

世界的にも(当然日本も)、河川骨材(川砂)は掘りすぎて枯渇化し、海の骨材(海砂)に移行してきている。いずれにせよこれらの凹凸のある骨材(砂)は粘度があり、コンクリートに適していてマストとのこと。だが現在は、その掘削合戦が環境問題になっている。むろん生態系を破壊するからだ。


コンクリートになったら砂は、さいごだ。
建設業に携わる科学者たちは本気で、砂漠の砂の活用方法を考えるべきだ


・・と考えるだろう? オレも考えた。
しかし砂漠の砂こそ「最後の砂」なんだって。


超微粒でサラサラな砂。それは粘度がなく使い道なく再利用ができない、ということだ。もっともだからこそ新技術を開発したらノーベル賞もの、なんだが。とにかく砂漠はどんどん広がっている。

しかしこれほどの皮肉もない。ドバイなど砂漠の都市は世界に誇るタワーを建設するために、多くのビルと街を作るために、砂を輸入しているんだから。


これもアナロジーでざっくり考えるぜ?


いいかい、ヒトも凸凹してるうちが華だ。———そうは想わないだろうか。
またそんな「質のいい骨材」はすぐ粉砕され、凸凹は摩耗しマイルドになって、最後は砂漠の砂になる
砂漠の砂は増える一方で使い道もない。ただ環境を飲み込み、乾燥させてゆく———。と・・。



現代のもっとも痛烈な物理用語のひとつに

エントロピー

という言葉がある。
現代の《エントロピーの増大》。
これは本当に怖い話なんだ。興味があればこの単語を調べてみるといい。エントロピー
あるいは熱がどう移動するか。だ。
エントロピーを調べれば、核のごみの問題も、砂漠も、あらゆる現代的問題も状況説明はつく。


が、説明がつくだけでソリューションではない。
ただしエントロピー。これは現代を串刺している。
恐ろしいほど、現代的マターだ